(1) サービス付高齢者向け住宅(サ高住)とは?
厚生労働省・国土交通省によるとサービス付き高齢者向け住宅とは、「高齢者住まい法」の改正により創設された介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の住宅としています。あくまでも「施設」ではなく「住宅」としての制度であるため、住宅としての居室の広さや設備、バリアフリーといった居室面の条件が「施設」より厳しくなっております。
(2) サービス付高齢者向けと有料老人ホームの違い
サ高住 | 住宅型有料老人ホーム | 介護型有料老人ホーム | |
居室面積 | 原則25㎡以上 | 基準無し | 13㎡以上 |
人員基準 | 1人以上 | なし | 3:1以上 |
必須サービス | 安否確認・生活相談 | 「入浴、排せつ若しく は食事の介護」、「食事の提供」、「洗濯、掃除等の家事」、「健康管理」のいずれか1つ | 「入浴、排せつ若しく は食事の介護」、「食事の提供」、「洗濯、掃除等の家事」、「健康管理」のいずれか1つ |
介護サービス | 外部 | 外部 | 内部 |
契約形態 | 賃借権又は利用権 | 利用権が多い | 利用権が多い |
(3)利用権と賃借権
利用権・・・施設全体を利用する権利。施設側の都合で居室の移動もある。又また、運営者の破たんによる利用権の保護はない。
賃借権・・・居室を利用する権利。本人の承諾なしで居室の移動は出来無い。運営者の破たんによる、賃借権の消滅はないため、居住の安定度は高い。
(4) サービス付高齢者向け住宅・有料老人ホームの比較
サービス付高齢者向け住宅 | |
〇メリット
・住環境が比較的優れている ・外部の介護サービスを利用するので、介護事業者を選べる ・賃貸借契約 |
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〇デメリット
・介護費用の支給限度額以上のサービスが必要な方は、 その分介護費用が高くなることがある。 |
住宅型有料老人ホーム | |
〇メリット
・外部の介護サービスを利用するので、介護事業者を選べる |
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〇デメリット
・介護費用の支給限度額以上のサービスが必要な方は、 その分介護費用が高くなることがある。 ・利用権の施設が多い ・施設基準があまりないので、ホームによって住環境やサービスにばらつきがある |
介護型有料老人ホーム | |
〇メリット
・介護費用が介護度に応じて定額。 ・24時間体制で介護が受けられる ・介護度が重度でも対応可能 |
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〇デメリット
・内部の介護サービスしか受けられないので、介護が施設側のペースになりがち ・集団行動が基本 ・介護認定がないと入居が難しい ・介護度が重い方が入居者の割合を占めやすい ・利用権の施設が多い |
以上がおおまかなサービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違いになります。しかし、同じサービス付き高齢者向け住宅でも各施設によってサービス内容などが大きく変わりますので、詳細なサービスについては各施設で確認撮ることが大切です。