厚生労働省・国土交通省が共管するサービス付き高齢者向け住宅とは、「高齢者住まい法」の改正により創設された高齢者の安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の住宅をいいます。
「施設」ではなく「住宅」であるため、住宅としての居室の広さや設備、バリアフリーといった条件が「施設」より厳しくなっております。
次の4つのサービスのうち、1つ以上のサービスを提供しているもので高齢者のための施設であるもの。
①「入浴、排せつ若しくは食事の介護」 ②「食事の提供」 ③「洗濯、掃除等の家事」 ④「健康管理」
更に有料老人ホームは大きく以下の3つに分けられます。
(1) 健康型有料老人ホーム
健康型有料老人ホームのほとんどが、「自立者」及び「要支援者」を対象しています。生活サービスやレクレーション施設が豊富な場合が多いことが特徴的です。また、「要介護」状態になると退去しなければならない場合が多いことも特徴的です。
(2) 住宅型有料老人ホーム
介護サービスなどは外部の事業者を利用して生活する有料老人ホームになります。
(3) 介護型有料老人ホーム
介護なサービスどは内部の自御者を利用して生活する有料老人ホームになります。
ハーウィルシニアレジデンスは、有料老人ホームでもあるサービス付き高齢者向け住宅になります。
「サービス付き高齢者向け住宅」・「住宅型有料老人ホーム」・「介護型有料老人ホーム」の違いにつていのご紹介させていただきます
(※健康型有料老人ホームは、要介護者を対象としていない場合が多いため除く)。
サ高住 | 住宅型有料老人ホーム | 介護型有料老人ホーム | ||
---|---|---|---|---|
居室面積 | 原則25㎡以上 (要件を満たせば18㎡以上) |
基準なし | 13㎡以上 | |
人員基準 | 1人以上 | 基準なし | 入居者に対して3:1以上 | |
必須サービス | 安否確認・生活相談 | 「入浴、排せつ若しくは食事の介護」、「食事の提供」、「健康管理」、「洗濯、掃除等の家事」のうちいずれか1つ以上 | 「入浴、排せつ若しくは食事の介護」、「食事の提供」、「健康管理」、「洗濯、掃除等の家事」のうちいずれか1つ以上 | |
介護サービス | 外部サービス | 外部サービス | 内部サービス | |
契約形態 | 賃借権が多い | 利用権が多い | 利用権が多い |
● 利用権・・・施設全体を利用する権利。施設側の都合で居室の移動もある。又また、運営者の破たんによる利用権の保護はない。
● 賃借権・・・居室を利用する権利。本人の承諾なしで居室の移動は出来無い。運営者の破たんによる、賃借権の消滅はないため、居住の安定度は高い。
●メリット
●デメリット
●メリット
●デメリット
●メリット
●デメリット
続きましては、公益法人 全国有料老人ホーム協会が調査した「平成25年度 有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業」を基に全国のサービス付き高齢者向け住宅・有料老人ホームの居室面積などのデータをご紹介させていただきます。
●サービス付き高齢者向け住宅
18㎡~25㎡未満が一番多く、25㎡以上の居室は全体の27%になります。
●住宅型有料老人ホーム
13㎡~18㎡未満が一番多く、25㎡以上の居室は全体の8%になります。
●介護型有料老人ホーム
18㎡~25㎡未満が一番多く、25㎡以上の居室は全体の18%になります。
サ高住 | 住宅型有料老人ホーム | 介護型有料老人ホーム | |
---|---|---|---|
トイレ | 100% | 42.3% | 80.7% |
浴室 | 29.7% | 5.5% | 8.6% |
洗面 | 100% | 54.9% | 91.4% |
台所 | 46.4% | 11.3% | 14.4% |
収納 | 95.6% | 61.3% | 78% |
各居室に付いている生活設備についてのデータになります。全体的に「浴室」と「台所」が設備としてついていない、サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームが多いことが分かります。
(1) 介護が必要になる理由
上記の表は、※平成26年版高齢社会白書からの引用になります。上記の介護が必要となった主な原因のうち、サ高住に住むことによってリスクが大きく減少するのは「認知症」・「骨折・転倒」・「高齢による衰弱」があげられます。これらの原因は、「その他・不明・不詳」を除くと全体の半数以上を占めます。
(2)「認知症」・「骨折・転倒」・「高齢による衰弱」の予防
認知症 | 骨折・転倒 | 高齢による衰弱 | |
---|---|---|---|
原因 | ・食生活の乱れ ・運動不足 ・生きがいがない ・人との交流がない |
段差による転倒、骨折 | ・運動不足 ・閉じこもり |
サ高住(ハーウィル)での暮らし | ・バランスがいい食生活 ・運動教室 ・常駐スタッフや他の入居者の方との交流 ・各種イベント ・共有部分の開放 |
建物内すべてバリアフリー構造 | ・運動教室 ・各種イベント ・共有部分の開放 ・常駐スタッフや他の入居者の方との交流 |
① 認知症の予防・症状の改善
認知症の原因としては、食生活の乱れ、運動不足、生きがいがない、人との交流がないことなどがあります。これらを防ぐことが認知症予防に大きく役に立つことがわかっています。そして予防以外にも認知症において重要な事項があります。それは、認知症の早期発見です。
「早期発見のメリット」
高齢者の独居世帯はもちろんご家族と住まわれている方でも、認知症の初期症状は分かりにくいため、十分な知識がないと見過ごされがちです。サ高住や有料老人ホームなどでは、介護スタッフが毎日入居者の方の生活を見守っていますので、認知症の早期発見の可能性も著しく高くなります。
② 骨折転倒
サービス付き高齢者向けのすべて、有料老人ホームのほとんどが建物内がバリアフリーの構造になりっています。高齢期には、わずかな段差でもつまずきやすくなってしまいます。居室や建物のバリアフリー構造は、転倒防止に非常に有用です。
③ 高齢による衰弱
高齢による衰弱の原因としては、運動不足・閉じこもりがあげられます。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームでは、様々なイベントや入居者の方同士、スタッフとの交流があるため運動不足や閉じこもりの防止になります。
上記の表(※「平成24年度サービス付高齢者向け住宅等の実態に関する調査」より引用)は、サービス付き高齢者向け住宅と住宅型有料老人ホームへの入居理由になります(介護型有料老人ホームは、主な入居対象者が要介護者のため除く)。
表を見てみますと、サービス付き高齢者向け住宅の7割以上、住宅型有料老人ホームの8.5割以上の入居理由が「介護が必要となったため」となっております。しかし、これまでも述べました通り、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームへの入居は、介護が必要な状態にならないためにも有用なものです。
「介護が必要になったから」ではなく、「いつまでも元気な状態でいるため」の入居もお考えいただけたらと思います。