若い頃に憧れていた映画スターや、懐かしい映像を見ると、懐かしい思い出がよみがえりますよね。よく聞いていた音楽も同じ。思い出に浸る時間は楽しい気分になるのはもちろん、記憶を呼び覚ますことで脳が活性化して、認知症や介護予防にもつながるそうです。これは回想法というメソッドで、ハーウィルの他のいくつか拠点でイベントとして企画・実施して大好評。「ハーウィル浦和でもきっと喜んでもらえそう！」と企画しました。 予想通り、普段なかなかお誘いしてもイベントに参加されない入居者の方からも参加の申し込みがあり、スタッフも気合いを入れて挑みました。
当日は開始30分前のリハーサルからソワソワとのぞきにくる方もいらっしゃいました。開始時間になり、いよいよイベントがスタート。最初は、昭和28年の『今日の話題のニュース』。なんとクマと混浴シーン！群馬宝川温泉で旅館の店主が飼っている熊だとか。旅行客がビックリしている様子が面白い。「こんなのがニュースになるのね」「ほのぼのする」と会場の雰囲気が一気に和みました。 映画音楽が流れはじめると、自然と口ずさんだり、歌手の名前を見事に当てたり。みなさん、昭和の記憶は鮮明に覚えているようです。
戦後の銀座の風景がテレビに映し出されると「知ってる！ここは銀座４丁目の交差点」という方や「いや、５丁目よ」と意見が分かれる場面も（笑）。他にも水道が普及されていない頃の洗濯板での洗濯シーンや花嫁学校に通う女性の映像などもありました。今では考えられませんよね。曲に合わせ小さな声で歌ったり、頭を振ってリズムをとったり。そんなみなさんの様子を後から見ていたスタッフにもお一人おひとりの心の動きが感じられました！
盛りだくさんだった映像が終わるとおやつタイム。イベント講師の「レミニシャン」の方もご一緒しました。レミニシャンとは回想法を学びレクチャーしている専門家。なので、入居者の方からは質問攻めでした。会話も弾み、記憶もどんどん蘇り、イキイキされていました。 終わった後も「すごく楽しかった」「懐かしくて泣けてきちゃった」「温かくていい時代だった」とみなさん、いい笑顔を見せてくれました。スタッフも全員いい気分になれました。